写真が撮影された場所を特定する方法(初心者から上級者までの5つの手法)
2025/12/02

写真が撮影された場所を特定する方法(初心者から上級者までの5つの手法)

EXIFデータ、視覚的手がかり、地図、画像の逆検索、AI写真ロケーターを使って写真の撮影場所を特定するための実践的ガイド。

写真が撮影された場所を特定する方法(初心者から上級者までの5つの手法)

すべての写真には物語があります — しかし、その物語がどこで起こったのかを忘れてしまうことがあります。

古い旅行写真を見つけたのかもしれません。あるいは、インターネットで見つけた画像の出所を知りたいのかもしれません。もしくは、バイラル投稿の真偽を確かめたいのかもしれません。理由は何であれ、写真がどこで撮影されたのかを突き止めるのは解けるパズルです。

このガイドでは、初心者向けから上級者向けまでの5つの方法を順に紹介します。これらを組み合わせて使うこともできます。

  1. 写真の隠れたメタデータ(EXIF)を確認する
  2. スマートフォンやPCの内蔵マップ機能を使う
  3. 画像の逆検索を行う
  4. 視覚的な手がかりを読み取り、地図上で照合する
  5. Where is this place のようなAI写真ロケーターを使う

自分のスキルレベルに合った方法を選ぶか、5つすべてを組み合わせて最良の結果を得ましょう。


1. 隠れたデータ(EXIF)から始める

ほとんどのデジタル写真にはEXIFメタデータが含まれています。これはカメラがファイルに書き込む隠れたメモのようなもので、次のような情報が含まれます。

  • 撮影日時
  • カメラの機種
  • レンズや露出設定
  • GPS座標(位置情報サービスが有効な場合)

スマートフォンでEXIFを確認する方法

多くのスマートフォンでは:

  1. ギャラリーアプリで写真を開く。
  2. 情報 (i) ボタンまたは「詳細」をタップ。
  3. 位置情報の項目や小さな地図プレビューを探す。

地図や緯度・経度の値が表示された場合、それをタップするとマップアプリでその場所を開けることが多いです。

パソコンでEXIFを確認する方法

デスクトップやノートPCでは:

  • ファイルを右クリック → プロパティ(Windows)または 情報を見る(macOS)→ 「位置情報」や「GPS」を探す。
  • EXIFビューアーのウェブサイトやアプリを使ってすべてのタグを確認する。

画像にGPS座標(例:40.7128, -74.0060)が表示されていれば、それをGoogleマップなどに貼り付けるだけで撮影場所が特定できることもあります。

EXIFがない?
心配いりません。多くのプラットフォームはプライバシー保護のためにメタデータを削除しますし、一部のカメラは位置情報を記録しません。その場合は次の方法に進みましょう。


2. スマートフォンの内蔵位置履歴を確認する

写真が自分のスマートフォンで撮影されたものであれば、さらに2つの簡単な情報源があります。

A. 写真アプリの「場所」ビュー

多くの標準ギャラリー/写真アプリは、写真を撮影場所ごとにグループ化しています。

  • 写真アプリを開く
  • 「場所」「マップ」、または 「位置情報」 タブを探す
  • 画像を見つけ、地図上でどこに配置されているか確認する

これは裏でEXIFを利用していますが、より見やすい地図表示を提供してくれます。

B. 位置履歴/タイムライン

デバイスや特定のアプリで位置履歴を有効にしていた場合:

  • 位置情報のタイムライン(例:地図サービス上)を開く
  • 写真が撮影された日付に移動する
  • その日にどの都市や地域にいたかを確認する

正確な場所が分からなくても、「その日はスペインのバルセロナにいた」と分かるだけで大きな手がかりになります。


3. 画像の逆検索を使う

メタデータやデバイス履歴がない場合、次のステップはこうです:「この画像を他の誰かが投稿していないか?」

画像の逆検索を使うと、写真をアップロードして次のような情報を見つけられます。

  • 同じ画像が掲載されている他のウェブサイト
  • 類似画像(トリミング、サイズ、編集違いなど)
  • キャプションに位置情報が含まれる元の出典

画像の逆検索を行う方法

  1. できるだけ高画質な画像を用意する。
  2. 画像の逆検索サービスを利用する。
  3. 写真をアップロードするか、URLを貼り付ける。
  4. 結果を確認する:
    • 地元ニュースサイト
    • 写真家のポートフォリオ
    • 旅行ブログ
    • 位置情報付きのSNS投稿

信頼できるサイトで同じ写真が見つかり、タイトルやキャプションに場所が書かれていれば、有力な手がかりです。

プロのヒント:
同じ画像が見つからなくても、別の角度から撮られた同じ場所の写真が見つかることがあり、ヒントになります。


4. 視覚的な手がかりを読み取り、地図で照合する

ここからは少し「探偵」的な領域です。メタデータや逆検索で何も得られなくても、画像そのものに多くの手がかりが隠されています。

写真の中で注目すべき点

ズームして次のような要素を探します。

  • 言語や看板
    • 通りの標識、店名、広告看板
    • ドメイン名(.de.fr.jpなど)
  • 建築様式
    • 屋根の形、バルコニー、窓の形状
    • 古いヨーロッパ建築か、現代的なガラス張りの高層ビルか
  • 道路の特徴
    • 右側通行か左側通行か
    • 路面標示や信号機の形
  • 自然や風景
    • 山、海岸線、森林、砂漠
    • 樹木や植物の種類
  • 公共交通機関
    • トラム、バス、地下鉄の入口、特徴的な車両

これらの要素を組み合わせることで、国、地域、さらには都市まで絞り込むことができます。

手がかりを地図で照合する

おおよその見当(「おそらくイタリアの海岸沿い」「東京っぽい」「アルプスのどこか」など)がついたら、地図を開いて:

  1. 候補となる地域や都市にズームインする。
  2. 衛星ビューに切り替えて、海岸線、川、道路の配置を照合する。
  3. ストリートビューなどを使って、建物の外観や標識を比較する。

同じ交差点、同じ見晴らし、同じスカイラインが見つかることもあります。

この方法には慣れが必要ですが、非常に強力で、多くのオープンソース(OSINT)地理特定の基礎となっています。


5. AI写真ロケーターを使う(例:Where is this place)

最後の方法は、最も新しいアプローチです。AI写真ロケーターに分析を任せましょう。

Where is this place のようなツールは、画像全体を解析します。

  • 建築物やスカイライン
  • 植生や地形
  • 道路の配置、海岸線、ランドマーク
  • テキスト、看板、その他の微妙なパターン

これらの特徴を膨大な地理データと照合し、可能性の高い場所を提案します。

AIロケーターの一般的な使い方

  1. 画像をアップロードする
    できるだけ高画質なバージョンを使用します(圧縮されたスクリーンショットは避ける)。

  2. ヒントを追加(任意)
    ツールがヒント入力に対応している場合、分かっている情報を追加します(例:「ヨーロッパのどこか、2019年頃」)。

  3. 解析を実行する
    AIが都市や座標を提案し、多くの場合は信頼度スコアも表示します。

  4. 結果を検証する
    提案された座標を地図に貼り付けて確認します。

    • 衛星ビューやストリートビューで確認。
    • 建物や地形が写真と一致するかを確認。
  5. 必要に応じて微調整
    最初の推定が近いが完全ではない場合、周辺の通りを探索したり、少し異なる角度を探したりします。

重要なのは、AIの回答を最終結論ではなく手がかりとして扱うことです。常に地図や自分の判断で検証しましょう。


まとめ:シンプルなワークフロー

写真の撮影場所を特定したいときは、次の手順を組み合わせましょう。

  1. EXIFとデバイス履歴を確認

    • 元のファイルがあれば、メタデータだけで解決することも。
  2. 画像の逆検索を実行

    • 位置情報付きの古い投稿を探す。
  3. 視覚的な手がかりを確認

    • 言語、建築、道路、自然、看板など。
  4. 地図とストリートビューで照合

    • 都市や地域を絞り込み、正確な場所を特定。
  5. AI写真ロケーターを使用

    • 素早い提案を得て、慎重に検証する。

正確な答え(「リスボンのこの展望台」など)が得られることもあれば、都市や地域までしか絞れないこともあります。いずれにしても、謎の写真を理解できるものに変えられます。

そして、練習を重ねるほどに、スカイラインや木々、標識などのパターンを自然と見分けられるようになり、心の中でこうつぶやくでしょう—— 「この場所、見たことがある。」